さあ、キャンプ2日目の夜。
初日に行った温泉は、40分くらいかかるので、もう少し近い温泉をパパが受付のおっちゃんに聞いてきた。
晩御飯食べ終わったのが、7時半。
だいたい温泉て、受付が8時までだよな。
間に合うか?
でも、詳しい地図まで書いてくれたから、迷わんだろう。

ということで、いざ出発

出発してわりとすぐ、ふもとに下りるルートから横へそれた。
いきなり不安
だって、道にやたら小枝やら小石やらが落ちていて、いかにも使っていない道って感じ。

それでも自信満々に進むパパ。大丈夫か〜

どんどん進んでいくうちに、アスファルト舗装がなくなる
わだちだけの砂利道。
それも両側と真ん中は草ぼうぼう。
やばいんちゃう?

なのに進み続けるパパ。意地なのか
後ろに続く義弟くん。

そしたら、看板が出て
「この先、通行不可。幅員1M減少」

おいおい。ただでさえ車1台がやっとの道。
1Mも幅員が減っちゃって、果たして通れるのか。
ここでは、Uターンも無理。
バックしてもどれないし・・・

義弟と話してきたパパ。
「戻れないから、とりあえず行ってみるわ」
どうしたら、そんな理論になるんだ。さらに進んで、まったく動けなくなったらどうするんだ?

走ると、車の下で、大き目の砂利がはねて「がらんごろんごとんとんとすごい音がする。
周りの枝も車にあたる。大丈夫か。

なにしろ、先がわからん。
どう見てもふだんから人が通っている道じゃない。
「おっちゃん、毎日通ってるっていっとった」
じゃあ、ちゃう道やろ。

おそらくそこに居合わせたみんなが、すごい恐怖に陥ったまま、車は進んでいく。
わだちにはまって、タイヤが空転でもしたら、どうするんだ。
携帯も入らないのに、JAFも呼べないぞ。

そしたら、そしたら
なんと行く先に、1頭の鹿が

立ち止まって、こちらをじっと見て、それから踵を返し、優雅にわだちを踏んで去っていった・・・
素敵な後姿でした。

鹿が出るような道、まだ進もうっちゅうんかい。
まだ行こうとするから、大反対。
私が車を降りて、先を少し走ったら、たまたま広場になってた。
十分Uターンできる。

一同ほっ

また来た道を、「がらんごろんごとんとん」と帰ってきました。
もちろん、温泉はあきらめて、キャンプ場に逆戻り。
みんな、どっと疲れてしまった。

戻る途中、林の中に、また1頭の鹿が

並みのアトラクションに乗るより、よっぽどすごい恐怖のドライブでした。
パパはといえば・・・
「曲がるところの看板間違っとったわ。まあ、最初から鹿見にいってん。」
とわけのわからんことを言ってました。

あ〜こわかった。